モルモットを迎える前に用意しておきたいもの【2017年6月改訂版】

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【2017年6月追記】「モルモットのお迎えに際し、何を用意すればよいか」とのお問い合わせが増えたため、内容の見直しと改定を行いました。今後も適宜必要に応じて更新していく予定です。

隠れられる場所や落ち着いてごはんの食べられる場所を作って、快適な生活環境を作ってね!

隠れられる場所や落ち着いてごはんの食べられる場所を作って、快適な生活環境を作ってね!

今回、保護された女の子モルモットをお迎えすることになり、久々に「新しいモルモットがやってくる準備」をして、改めて何を用意したらいいか考えさせられました。

飼い方は各家庭によってさまざまだとは思いますが、下に我が家で用意したものを挙げてみます。新しくモルちゃんを迎える方の参考になれば幸いです。

◎絶対に用意しておくべきもの

1) ハードタイプのキャリー
ペットショップから購入される場合には、ケーキ箱のような段ボールの箱に入れてもらって持ち帰ることが多いかと思いますが、できればお迎えが決まった時点でキャリーを用意しておいたほうが無難です。

モルモットには屋外でのお散歩が必要ないため、外出のタイミングもないし…とお考えの方もいらっしゃるようですが、獣医さんへの通院や緊急時の避難などには絶対に必要 なものですので、是非早い段階での購入をお勧めいたします。

(ハーネスやリードは骨折などの事故のもとになるため、使用しないことを推奨しています)

pet_suite_gs獣医さんで時折、モルモットケージを重そうに運んで通院してくる飼い主さんの姿を見ることがありますが、一般的なウサギ用のケージは持ち運びを想定して作られていないため、ケージに入れた状態での外出は 非常に危険です。

金網や下のすのこ部分が外れたり、もしくは飼い主さんが手を滑らせて落としてしまえば悲惨な事態になることも考えられますし、車で通院してくる場合はケージの中で体が動いてしまい、体調がさらに悪化する可能性もあります。

また、柔らかいタイプのキャリーでは、ぶつかってくる人の衝撃から身を守ることができないことに加え、例えば地震や火事などで避難しなくてはならなくなった場合、長時間中に入っていてもらうことが難しくなります。いたずら好きの子であれば、布タイプは齧って破壊してしまう子もいます。

例えば、ソフトタイプ (布タイプ)のキャリーはお掃除の際など、室内での移動に使い、おうちの外に出る際にはハードタイプ、という使い分けをしても良いかもしれませんね。

ハードタイプのキャリーにもいろいろな種類がありますが、おすすめは「天井と正面の両方が開くタイプ」です。

キャリーについてはすでに記事を書いておりますので、ご参考になれば幸いです。

2) ケージ/居住スペース
まず最初に…「ゲージ」ではなく「ケージ」です、念のため!

holly20161229_c「モルモットハウスくにたち」では、モルモット用のケージとしては最低でも75cm以上、可能であれば85cmサイズ以上のケージをご用意くださるようお願いしています。(放し飼いは、当方では、事故防止・安全管理の観点からお勧めしておりません)

モルモットはジャンプはしませんし、木に登るなどの上下運動はしませんので、高さのあるケージは必要ありません (個体によっては、天上の高すぎるケージでは落ち着かない子もいるようです)。

ただし走るのは大好きなので、是非横幅は可能な限り広めにとってあげてください。

同性同士の複数飼育、もしくは去勢手術をした異性の複数飼育の場合は、可能な限りスペースを広めに確保してあげることで、より仲良く平和に同居できる可能性が高くなります。

適切なサイズのケージが日本では入手しづらいため、ドッグサークルなどを使って手作りされたりする方も多いようです。ただし犬用のサークルは、非常に小さな子の場合はすり抜けてしまうことがあったり、体が挟まってしまったりするなどの事故の話も聞くため、100均の焼き網などを設置するなどの対策が必要になります。

床は、衛生管理の観点からプラスチックか樹脂のすのこをお勧めしています。ウサギ用で一般的なのが金網ですが、モルモットの小さな足だと金網の間に落ちてしまったり、爪を折ってしまったり、足を踏ん張れないので思い切り走れず、運動不足になってしまったりするという弊害が予測されます。

また、トイレを決めない個体が多いモルモットの場合、木材のすのこは糞尿が染みて不衛生になったり、経年変化でささくれが生じ、足に刺さったりする懸念があります。

ケージや居住空間は、モルモットが一生の大半を過ごすスペースです。「この色が好き」「高いものなら良いだろう」「一番安いのでいいや」という飼い主基準ではなく、ご自宅でのお世話のしやすさや、モルモットがどれくらい快適に過ごせるかという目線で是非選んであげてください。

3) 給水ボトル/水皿
ペットショップや元の家族のもとで使っていたものがあれば、同じタイプを購入すると確実でしょう。

給水ボトルから水を飲むようになる子と、一生水皿のままの子がいますが、好みの問題もあるため、一概に「給水ボトルが良い」「水皿が悪い」とはいえません。

給水ボトルの場合、「首を上に持ち上げる」「舌で金属のボールを押す」動作が必要となるため、例えば幼齢の子や高齢の子、体力の落ちている子には水が飲みづらくなり、給水量が落ちてしまう可能性もあります。

一方で、例えばテクセルやシェルティーなど長毛種の場合、水皿だと顎から首の下が濡れてしまい、不衛生になったり、濡れるのが不快で給水量が落ちることもあるようです。

また、「ひっくり返してしまうと一切水が飲めなくなる」「ごみが入って不衛生になる」というデメリットもあります。このため、「二刀流」として両方揃えてあげると確実です。

最近はサイフォンドリンカーのように、水皿の「水が汚れる」「ひっくり返す」デメリットと、給水器の「首を持ち上げて飲む必要がある」デメリットの両方を解消する給水器もあったりします。

中には、「給水ボトルのしつけ」と称して水皿を撤去するケースもあるようですが、給水ボトルを教えようとするあまり脱水症状にしてしまっては本末転倒です。あくまでもモルモットのペースで、暮らしやすい環境を作ってあげましょう。

4) ペットシーツ/床材
原則的に、ペットシーツはすのこの下に、ウッドチップなどの床材は床に直接敷いて使用します。

最初にお迎えしたモルモットたちが揃いも揃って何でも食べようとするいたずら好きだったという個人的経験と、誤食防止の観点から、当方では「すのこ」+「ペットシーツ」を推奨しております。

お洗濯が苦にならない場合は、撥水加工を除去したフリースを床敷きとして使用するという方法もあります。モルモットも喜んでくれますし(足の悪かった高齢のモルモットが、フリースにしてから走ってくれるようになりました) 見た目も可愛らしいのでお勧めですが、やはりメンテナンスには手間がかかりますので、頻繁にお洗濯ができない方にはお勧めしません。

5) 隠れ家
item_749_upモルモットは元来臆病な性格のため、本能的に「身を隠せる場所」を求めます (人の前で服を着ないでいると本能的に落ち着かないのと一緒、考えると良いかもしれません)。

このため、ケージの中にももうひとつ「おうち」を入れてあげると安心して過ごしてもらえます。

夏はチモシートンネルちぐらなどでも涼しく過ごしてもらえそうです (ただし、中で排泄したりして不衛生になることも多いので、取り換えは頻繁に)。

100均のマガジンラックにマイクロファイバータオルをかぶせたり、ケージの隅からフリースをテント状にたらしてあげたり(ただしよじ登れないように&食べてしまわないように注意が必要)と、方法はいろいろあります。

ハウスの上に登るのが好きな子の場合は、降りる場所にSUSUマットや牧草などを厚めに敷いてあげると、上り下りの衝撃から足が保護されるのでおすすめです。そのままにしていると、ソアホックや骨折などの原因になることもあります。

ログを組み合わせたタイプのものや、空中トンネルのようなメッシュタイプのものは、隙間にモルモットの小さな足が引っかかって怪我をすることがあるのでお勧めしません。また、体が完全に隠れない構造の隠れ家では、せっかくの「身を隠す」効能が薄れてしまいます。

6) フード (牧草+ペレット)
牧草を多めに、ペレットを少しだけ、というのが、最近の飼育の傾向です。

・ペレット
Oxbow_5lb_Adult_Guinea_Pig_Front2いわゆる「カリカリ」にあたる固形フードです。

モルモットは自分の体の中でビタミンCを作れないため、フード等で栄養補給をする必要があります。ウサギ用ペレットを与え続けると、壊血病・栄養失調になる危険性があります。

ペレットが「モルモット用」であること、ビタミンCが含まれていることを確認してから購入しましょう。

突然新しいものを食べさせようとしても食べ物と認識してもらえないことがあるため、お店もしくは元の家庭で食べていたものをまずは購入し、必要に応じてそこから切り替えていくことをお勧めします。

Oxbow のケイビークイジーン、イースターのモルモットセレクション、ハイペットのモルモットの恵の3種類が、栄養の観点からは優れているように思います

「食いつき」ではなく、栄養価をしっかりと理解して選んであげましょう。

ムスリタイプ (コーンやひまわりの種などがはいった混合タイプ)は、ナッツ類で誤嚥の可能性があること、好きなものだけつまんで栄養が偏ることがあるため、与えないことをお勧めしています。

・牧草
Y_03食用・娯楽用 (引っ張って遊ぶ、上に横になる、潜って遊ぶ)など、モルモットにとって何より重要なのが牧草です。

モルモットの歯は一緒伸び続けますが、牧草を常時食べさせることで、前歯・奥歯ともに伸び過ぎを防止してくれます (かじり木等では前歯しか削れない上、硬すぎるタイプのものは歯が痛む可能性もあります)。

日本で一番多く流通しているのがチモシーですが、一番刈りや二番刈り・三番刈りなどいろいろな種類があります。

多くの飼い主さんは、「一番刈りをメインに、三番刈りをおやつ程度に」もしくは「二番刈りのみ」など、自分のモルちゃんが一番食べてくれる&一番良い排泄をしてくれる (大便の量が安定して多く出る)組み合わせを考えておられるようです。

【おわりに】
「お店で売っているのだから安全だろう」「店員さんに薦められたのだから必要だろう」と考えていると、不要な買い物をしてしまったり、痛い目に遭ったりこともあります。

痛い目に遭うのが飼い主さんの懐だけならまだ笑い話で済みますが、不適切なフードやケージ内設備などを薦められ、愛モルちゃんの健康が脅かされては元も子もありません。

このリストも、一保護ボランティアの意見にすぎません。飼育書を読んだり、モルモットを診察できる獣医さんのウェブサイトを確認したりして、是非新しい家族に素敵な環境をプレゼントしてあげてください。

 

 

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