保護モルモットの里親さんになるということ

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cropped-kimg1162.jpg保護猫カフェのネコリパブリック さんが Facebookに投稿されていた、「人馴れしていない猫を迎えるということ」という記事を読みました。

我が家にも、「ココ」という名前のモルモットがいます。

屋外に遺棄されていたところを保護され、動物保護団体さん経由で我が家にやってきてくれた子です。

今でこそ驚くほど人懐こく、野菜を手から取って食べたり、撫でるとうっとりと目を細めたり、大声でキュイキュイ鳴いてごはんを要求したりと、甘えん坊さん振りを発揮していますが、保護っ子として我が家に来た時には、人の足音がしただけで隠れ場所に逃げ込む、神経質な子でした。

ココは去年の夏、外に遺棄されているところを発見されました。

体重わずか300g超、全身虫にたかられ、ガリガリに痩せていて、見つけてくださった方は「このまま死んでしまうのではないか」と思われたそうです。

消えかけていたココの命の火。でも、この小さな命を消すまいと頑張ってくださった、心ある獣医さんや看護師さん、動物保護団体の方やボランティアさんの努力のおかげで、ココは元気になりました。

辛抱強くかわいがってくださった預かりボランティアさんのおかげで、少しの時間なら抱っこもできるようになりました。

ご飯も食べられるようになり、体にはお肉もついてきました。

わずか300g台だった体重が500g台まで増えたころ、ココは我が家にやってきてくれました。

モルモットは環境の変化が苦手です。我が家に来てからのココも、しばらくはずっと隠れ場所にこもったままで、外に出てくるのはご飯を食べるときだけでした。

それも、人間の気配がすると絶対に外に出てこず、遠くから静かに静かに見守っていると、やっと隠れ家から頭だけ出してペレットや干し草を少しつまみ、少しでも人の声や足音がするとすごい勢いで隠れ場所に逃げ込む、の繰り返しでした。

もちろん、抱っこなんてとんでもありません。

触ることさえ難しく、お腹チェックなどでどうしても抱き上げたいときは寝袋を床に置き、中に逃げ込んだところを袋ごと持ち上げる、の繰り返しでした。

でも。毎日辛抱強く遠くから見守り、ココに顔と声を覚えてもらえるよう、掃除を家人で代わる代わる担当し、撫でさせてもらえなくても声をかけ・・・を繰り返すうちに、ココにも変化が見えるようになりました。

お野菜をもらってすぐに隠れ場所の奥深くまで逃げ込んでいたのが、入り口で食べるようになりました。

人の声がすると隠れ場所に逃げ込んでいたのが、逃げ込んだあと入り口から顔を出し、様子をうかがってくるようになりました。

3週間ほど経ったある日、ペレットを入れ替えてあげようとケージに手を入れると、なんと。

ココが逃げません。

ペレット入れを期待を込めてじっと見ながら、隠れ場所に逃げ込まずに立っています。

そーっとそーっと手を伸ばし、あごの下をちょっと人差し指で撫でてみても、逃げません。ちょっと困ったような顔をしていますが、逃げずにそのままでいます。

叫びだしたくなるほどうれしかった瞬間でした (実際に叫んでしまうとココがまたびっくりしてしまうので、必死で我慢しましたが!)。

隔離期間が終わり、先住モルモットたちの近くに移動させてからは、もっとなついてくれるようになりました。

先住お姉さんであるモルモットたちが人間に甘えたり、抱っこされたりしているのを見て、「あの大きな生き物たちは、モルモットが好きらしい」と思ってくれたのかもしれません。

そのあとは、頭や背中を触ること、そして抱っこがOKになるまで、ほとんど時間はかかりませんでした。

人が近くにいても、平気で隠れ場所の外に寝転がったまま、床にこぼれたペレットを拾い食いするようになりました。

ケージと毛布の間に入り込んだビタミンペレットを食べようとして苦闘しているところに不意に手を出しても、逃げないどころか指をペロペロ舐めてきたり、甘噛みしてきたりするようになりました。

今でも大きな音や、腕を突然上げたり走ったりといった突然の動きをする人間はちょっと苦手なココ。

私たち人間もココを怖がらせないよう、ココの近くではあまり大きな音を出したりしないようにしています。

でも、あと数日、もしかしたら数時間、保護が遅れれば命を落としていたかもしれないこの子が、人間の横にいても平気で足を投げ出したまま寝るようになってくれるまで、私たちを信頼してくれるようになったのは、すごいことだと思います。

部屋んぽに出すと、代表の足元にちょこんと寄り添い、くつろぐ姿も見られるようになりました。自分から人に寄ってきてくれるようにまでなったのです。

低体重で全身虫にたかられていた子が、高鳴きしながら小屋から飛びだしてきてお野菜をねだり、笑顔を見せてくれるようになった。

ブラッシングされながらルンルン歌うようになってくれた。

我が家に遊びに来てくれたボランティアさんに抱っこされて、満足そうにピュイピュイ鳴いてくれた。

後から来た保護っ子の毛づくろいをしてあげていた。

恐らくは飼い主に置き去りにされ、見捨てられていたココ。

一度人間に裏切られた子です。そんな子の信頼を取り戻すのは、決してやさしいことではありませんでした。

でも、ココの幸せそうな姿、お野菜をお腹いっぱい食べ、安心しきってフリース布団の上で眠っている満足そうな表情を見れば、そんな苦労など忘れてしまいます。

「人間になついている子を貰いたい」とご相談を受けたことがあります。「甘えてくれない子はかわいくない」というのが理由でした。

残念ですが、そのようなモルモットに出会えることはほとんどありません。

元のご家庭でとても可愛がられていたのに、ご家族の急病のため、我が家で引き取った「もり」でさえ、私たち新オーナーを完全に信頼してくれるようになるまでには時間が必要でした。

ペットショップから購入しても、ブリーダーさんから購入しても、恐らく同じではないかと思います。

屋外に遺棄されたり、飼育放棄されたりという悲しい目に遭った子ならなおさらです。

しかし、時間をかけてゆっくりと信頼を得ていくことで、遅かれ早かれ、皆心を開いてくれるようになります。

どこまで馴れるかは個体差もあり、最初から予測をすることは難しいですが、心から大切に思ってお世話をすることで、次第にくつろいだ表情、甘えた表情を見せてくれるようになります。

おうちをなくしてしまった、可愛がってくれるはずの人から見捨てられたり、どうしようもない事情で離れることになってしまったモルモットたち。

そのような悲しい過去を持ってしまったモルモットたちの幸せに必要なのは、新飼い主さんの忍耐と愛情、そして時間です。

お金でも立派なケージでもなく、飼い主さんの笑顔と、あたたかい見守りです。

保護モルモットたちに、もう一度安心して人間に甘えることのできる、幸せな生活をプレゼントしてみませんか?

現在「モルモットハウスくにたち」には、里親さんを募集している保護っ子たちがたくさんいます。ご興味をお持ちいただけたら、こちらから募集要項をご確認の上、お申し込みください。お問い合わせをお待ちしております。

 

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