モルモットにおすすめのキャリー Part 2: 横開きタイプ VS 上開きタイプ

標準

two.PNG前回に引き続き、防災や通院の際などに役立つキャリーについての記事をアップいたします。

前回の記事では、ソフトキャリーとハードキャリーを(個人的経験から)比較し、「防災用品として使うことを考えると、ハードキャリーがおすすめ」と書きました。

しかし、一口に「ハードキャリー」といっても、丸っこい上開きタイプから、がっしりしたケージのようなタイプまで、まさに多種多様ですよね。

今回も、特に「防災・非常時対策」という視点から、ハードキャリーの二大タイプ「横開き」「上開き」の利点と欠点について書いてみたいと思います。

※前回に引き続き、自分たち自身の経験に基づいて書いております。あくまで個人の口コミとしてお読みいただければ幸いです。
【横開き VS 前開き】

comp_01
ハードキャリーは、大きく分けて「どこの部分から動物を出し入れするか」により、上開きタイプ横開きタイプ、それに両方が開く両開きタイプ に分かれるかと思います。

上の写真でいうと、左が上開きタイプ(ファンタジー「プチキャリー」)、右が両開きタイプ(リッチェル「キャンピングキャリー ダブルドア」Sサイズ)ですね。

ハードキャリーとソフトキャリーもそうですが、横開き・上開きとも、それぞれに利点・欠点があります。

横開きタイプ
ri_1ペットからみて正面が開くタイプ。アイリスオーヤマの「おでかけキャリー」、ドギーマンの「ペットエクスプレス」などが該当します。

この写真は両開きタイプの正面ドアですが、どの製品もだいたい同じような構造になっているようです。

利点: モルモットに入ってもらいやすい
充分に慣れていない・抱っこが嫌いなどの理由で「つかまえてキャリーに入れる」ことが難しい子でも、横開きタイプなら「キャリーのドアを開けて中にお野菜を入れ、自分で歩いて入ってもらい、入ったらドアを閉める」などのテクニックを使えば、無理に抱っこしなくても自分からキャリーに入ってもらえます。

普段はおとなしい子でも、災害発生時や急病のときにはパニックになったりするので、なかなか急いで捕まえるのは難しいもの。でも、ケージの入り口からそのまま、もしくは床から直接入ってもらえるなら捕まえる手間もいりませんし、モルモットへの負担も少なくて済みます。

ただし、入ってもらったらすぐにドアを閉めないと、「はめられた!」とばかりに走り出てきてしまうこともありますので注意!

利点: ウォーターボトルなどが設置しやすいことが多い
13681904_822922621171411_1657037525_o横開きタイプのキャリーのドアは金網状になっているものが多いため、形状が合えば、普段から使っている給水器を取り付けることができます。

つけっぱなしにすると、キャリーの中が水浸しになってしまうので、水飲み口は上向きにしておくとよいそうですが、例えば病院の待合室などではとても重宝します。

特に階段の徒歩移動やカーブの多い道など、揺れの激しい長距離移動になる場合、陶器の器タイプの水入れは倒れたり、転がってモルモットに当たってしまったりと危ないので、給水器を付けておけるのはとても安心です。(給水器の使えない子にはメリットがあまりありませんが…)。

ただし、普段は給水器を使えても、キャリーの中では水を全く口にしない子もいます。「ボトルつけたから」と安心しきらず、お野菜やシリンジなどで給水する必要があるか、常時確認する必要がありそうです。

欠点: モルモットを出すのが難しい
怖がっているときのモルモットの警戒心は非常に強いものです。すぐに出てほしいと飼い主が焦れば焦るほど、ただならぬ雰囲気を感じて「絶対出ないから!」と大暴れしたり、凍り付いてしまったり…。そのような状態になってしまうと、自分から出てきてもらうのはなかなか難しく、手を突っ込んで引っ張り出さないといけなくなることも。

しかも、上が開かないと中が見えづらいこともあり、しっかりつかまえるのは難しいです。外に出されまいとして噛んだり引っかいたりされたりする可能性もありますし、出そうとして必死になっているうち、うっかり手が当たるなどして怪我をさせてしまうかも。

病院など、そうでなくてもモルモットが興奮したり怖がったりしやすい場所であれば、外に出てきてくれるまで飼い主さんとモルモットの格闘になってしまうことも…。

欠点: 移動中、中が確認しづらい
キャリーを持っての移動中は、人間は腰かけるか立ち、膝上か自分の横にキャリーを置くことが多いかと思います。しかし、この体勢だと、キャリーの中にいるモルモットの様子はなかなか確認しづらくなります。

上が半透明になっているタイプならまだよいですが、例えば体調が悪い際の通院でこまめに様子を確認したい場合、いちいち正面からのぞき込まなければいけなくなるので、ちょっと不便に感じるかもしれません。

必要もないのにむやみに開け閉めしてはモルモットも落ち着きませんし、特に公共交通機関であれば、周囲にはアレルギーをお持ちの方がいる可能性もあります。

欠点: ドアがしっかりしまっていないと脱走の危険がある
単にソケットに棒を差し込んでドアを設置するタイプのキャリーの場合、牧草やペレットなどが引っかかったりすると、しっかり閉まらないことがあります。

ri_4「そんなの毎回きちんと確認すればいいじゃない!」とお思いになるかもしれません。

でも、地震や火事、モルモットの突然の病気などで気が動転している場合、逆に慣れから気が緩んでいる場合には、そこまで気が回らないかもしれませんし、「ついうっかり」のミスもしやすくなります。

気が付いたらドアの留め具が一か所外れていて、モルモットが外へ…などということもありえます。

モルモットを中に入れたら、ドアがしっかりロックされているか、指でドアを軽く引っ張るなどして必ず確認することをお勧めいたします。

上開きタイプ

ri_2ペットからみて天井が開くタイプ。アイリスオーヤマ社の「メッシュペットキャリー」等、Fantasy 社の「プチキャリー」がこのタイプです。

利点: 脱走されにくい
モルモットの場合、ウサギや犬猫と違って体高が低く、また高いジャンプもしないので、ある程度の高さのあるキャリーなら「登って脱走」の心配は、横開きタイプのものほどしなくてもよいと思います。(特別体の大きい子は別かもしれませんが…)

ただし、キャリーの中に隠れ家など入れてしまうと、そこを足掛かりに脱走することもありますので要注意です。

利点: 様子が見やすい
ri_3屋根面を開ければすぐにモルモットが見えるので、様子の観察は横開きタイプよりも楽です。

特に屋根が透明・半透明・メッシュなどの場合は「のぞき込む」だけですぐに様子が見えます。

特に新幹線や自家用車等で移動するなど、人間がなかなか立ち上がれない場合には安心ですね。撫でて安心させてあげたいときにも、上が開く方が便利です。※開けるときは隣席の人にも配慮しましょう。

利点: 病院によっては、キャリーに入れたまま診察を開始してもらえる
動物病院では、いつものおうちとは違い、犬猫の匂いや鳴き声、薬の匂いなどで、かなり神経質になる子もいます。キャリーから出たがらずに怯えてしまう子もいますが、病院によってはキャリーに入ったままの状態で触診など、一部の診察をしてもらえるところもあります。

もちろん、キャリーから出さなければ診察できない部位もたくさんありますが、「キャリーから無理に出そうとしてモルモットも飼い主さんも獣医さんもぐったり」という事態を少しでも避けるためには、キャリーに入ったままの初動の診察にもメリットがあるといえるでしょう。

病院によっては、「小動物は上開きタイプのキャリーに入れてきてください」と指定があることもあるようです。これから飼育される方であれば、ご自分の通院される予定の病院にそのような指定があるか、一度確認してみるとよいですね。

欠点: 抱っこができない子・暴れる子を入れるのは難しい
daisy_after_intake_01「脱走されにくい」というメリットは、「自分で入ってもらえない」というデメリットにもなりえます。抱っこが苦手なタイプの子であれば、「寝袋に追い込んで寝袋ごとキャリーに入れる」等の工夫をしなければ、なかなかおとなしく中に入ってもらえません。

普段はおとなしい抱っこ好きの子でも、非常時にパニックになってしまった状態や、病気で苦しんで暴れている状態であれば、いつも通りにすんなり抱っこされてキャリーに入ってくれるとは限りません。

また、大きな地震などの非常事態で飼い主さんが慌てていれば、その動揺がモルモットにも伝わります。飼い主さんの尋常ではない態度に驚いて急に暴れ出し、飼い主さんがうっかり落としてしまうなどという事故にもつながりかねません。横開きタイプの最大のメリットの一つ「自分から入ってもらう」方法が使えないのは痛いところです。

欠点: 給水器などが設置しにくいものがある
サイズさえ合っていれば金網タイプのドアに給水器を固定・設置できることが多い横開きタイプと異なり、専用の給水器でないと設置できないタイプもあります。

「慣れた給水器からしか飲んでくれない」子であれば、給水をお野菜やシリンジに頼る必要が出てくるかもしれません。キャリーの中では絶対に食事をしない子であればさらに厄介です。

【…そこで両開きタイプ】

ご覧いただいたように、横開き・前開きどちらにもメリットとデメリットがあります。利点のいいところ取りができるのが、両開きタイプです。

両開きタイプは読んで字のごとく、正面と天井の両方が開くタイプです。ペットスイート、リッチェル社のキャンピングキャリー(ダブルドアタイプ)がこれに該当します。

我が家でも最初は「うさぎのおでかけバッグ」「プチキャリー」をメインで使用していたのですが、両開きタイプの便利さに感動してからは両開き一筋になりました。

両開きタイプなら、「中に入ってもらいやすい」という横開きタイプの利点と、「人間がモルモットの様子を見やすい・外に出しやすい」「診察も受けやすい」という上開きタイプの利点をどちらも活用できます。

このため、例えば「横ドアから入ってもらい、上ドアから様子を見ながら通院、病院では上ドアを開けて診察を開始、帰宅したら横ドアを開けてケージに戻ってもらう」など、とても便利に使えます。

【両開きタイプの欠点】
ただし、「ドアが外れると脱走されやすい」という欠点だけは解消できないので、「中に入ってもらったらドアを確認」だけは、毎回欠かさずやるようにしたいですね。

comp_02また、両開きタイプは犬猫用が多いので、どうしても少し重く・大きくなってしまう傾向があるようです。

例えば我が家にあるプチキャリーは、メーカーwebサイトによると700g・幅約35cm・奥行25cm・高さ23cmと比較的小ぶりです。力の弱い方でも片手で持てますし、電車の中でもほとんど邪魔になりません。

一方の両開きタイプの「ペットスイートS」は、幅32cm・奥行49cm・高さ26cm 、重さも約1.6kgあります。もうひとつの「キャンピングキャリー S・ダブルドアタイプ」は、幅約31.5cm・奥行47cm・高さ28.5cm、重さは1.8kgと、重さだけでいえば「プチキャリー」の約2倍あります。

身長約165cmのマネージャーが膝の上に載せると、かなりはみ出しますし、175cmの代表もちょっと持て余す感じになります。

少し大きめの男の子なら1.2kgはあるでしょうから、キャンピングキャリーSの1.8kgと合計で3kg。そこに給水ボトル、避難グッズ、チモシーも少し入れて…となると、かなり重くなります。

避難するときは、さらに持ち出し袋なども持っているでしょうから、体力のない小柄な方にはかなり厳しいかもしれません。

「急いで移動する」ことを考えると、どんなに便利でも、重すぎるキャリーは却って避難の妨げになってしまう可能性もなくはありません。扱う方の体力、車移動が多いか徒歩移動が多いか、などの要素を考えながら、ご自分とご自分のモルちゃんに最良のキャリーを選ぶことができるとよいですね。

Part 3 では、実際に使ってみた感想を、各キャリーのスペックとともに紹介する予定です!

 

 

広告