保護モルモットに関するよくある誤解と、その実情(1)

yuki_trial_topモルモットの里親さん募集ボランティアをしていると、たくさんの飼育希望者様・飼育者様とお話する機会があり、保護っ子たちについてお話をする機会も数多くいただきます。

そんな中で「保護っ子ってこうですよね?」「こういう問題があって大変ですよね?」等のご質問をいただくことも多くございます。

今回の記事では、よくいただくご質問の中で、「それは違います!」と、当方の経験から・あるいは事実として異なると考えているものをいくつかご紹介させていただきます。
誤解1: 「保護モルモットは体が弱いのではありませんか?」
実情: もしかしたら、ペットショップよりも安心してお迎えしてもらえるかもしれません

koyuki_cuddle_01モルモットハウスくにたちでは、保護後必ず獣医師の診察を受けさせ、治療が必要なモルモットには投薬など必要な治療を行います。また、妊娠している可能性のある女の子はすぐに譲渡せず、一定の経過観察期間を置いてから里親募集を開始します。

保護中に生まれた赤ちゃんは、生後3週間の離乳までお母さんに育ててもらいます。また、原則として体調の安定する生後2か月以降に募集を開始します。

ペットショップで販売されている(多くが生後3週間前後の)モルモットは、多くの場合、離乳前にお母さんから引き離されてしまっているのが実情です。

また、ペットショップによっては、水を替えない・牧草を置かないなど劣悪な環境に置き、病気になってしまった子をそのまま販売するような店もあるようです。

「お迎え後1か月でいきなり出産し、赤ちゃんもママもすべて死んでしまった」「購入後、1週間で息を引き取ってしまった」などの悲しいお話を聞くことも、決して稀ではありません。

「モルモットハウスくにたち」で里親さんを募集しているのは、獣医師から「新しいおうちに行っても大丈夫」のGOサインが出た個体のみです。

また、気を付けていただきたい疾患がある場合は、その旨お伝えし、お迎え後のケアについてもしっかりとサポートします。

もちろん生き物ですので100%の保証はできませんが、ボランティアたちがまるで自分の家のペットのように大切に世話をし、必要に応じて獣医師に診せ、愛情を注いできた子たちですので、新生活をスムーズに開始していただけるのではないかと思います。

誤解2: 「大きくなってしまった子はなつかないのではありませんか?」
実情: お迎えの時期は、「なつく」「なつかない」には全く関係がありません

daisy_dana_01赤ちゃん・幼齢のモルモットの姿のかわいらしさは格別ですが、その後飼い主さんを家族として認識し、愛してくれるかどうかは、お迎え時の年齢には全く関係がない、というのが、多くのモルモットたちと飼い主さん達に接してきた我々の印象です。

むしろ、人と生活することに慣れている大人の子のほうが、人との接し方を理解しており、人と「仲良く」なれることが多いようにも感じます。

幼齢から飼っていても抱っこが大嫌い・撫でられるのも嫌いという子もいますし、3歳・4歳から飼育を開始しても、人の後追いをするほど人間大好きになる子もいます。それぞれ愛らしい個性です。

また、大人モルモットは子どもの時代に比べて体もしっかりしており、お世話しやすいというメリット があります。意思疎通も比較的スムーズにできるようになることが多いようです。

特に小学生前後のお子様のいらっしゃるご家庭、モルモットの飼育が初めての方は、1歳以上の大人モルモットをお迎えになることを強くお勧めいたします。

Holly_f中には、「絶対なつく、抱っこが大好きな子がいいです! 」とリクエストされる方もいらっしゃいますが、人と同じでモルモットの性格は変わるもの。

人懐こいベビーモルモットが、2年後も5年後も同じ性格でいるという保証はどこにもありません。

モルモットは草食動物であり、狩猟をする生き物ではないので、いわゆる「しつけ」ができる動物ではありません。100%人の思うままに動いてもらうことは不可能です。

たとえ抱っこできなくなっても、撫でられるのが嫌いな子になっても、その子と心を通わせあう方法を見つけ、一緒に暮らすことを楽しめるかどうか、是非考えてみてください。

誤解3: 「保護された子は性格に問題があるのではありませんか?」
実情: 個体差のほうが大きいと思います。また、お迎え後の接し方でいくらでも変わります

yuki_happy_thankyoujpg辛い思いをしたから人に懐かない・攻撃的になるなどの問題があるのではないか、などの懸念を持たれる方もおられるようですが、2年以上ボランティアに携わり、(保護っ子ではない)先住モルちゃんたちともたくさんお目にかかった感想から言うと、これも実情とは異なります。

何をもって「問題行動」とみなすのかという疑問はさておき(例えばペットシーツをいたずらする・壁紙を齧る・脱走するなどは本能からの行動で、モルモットが「問題を起こしてやろう」と考えて行動するわけではありません)、歯をむき出して攻撃してきたり、おしっこ飛ばしをしたり(まあ、どちらもかわいいものですが…)する個体は、すべてペットショップ経由でのお迎えの子でした。

現在我が家には9匹の先住がおりますが、我が家の先住でもっとも攻撃的で気が強く、超がつく女王様気質(かかりつけのエキゾチック専門医の先生から「こんなに気の強い子も珍しい」と言われるほど) なのは、個人宅から里親として迎えたシェルティーの女の子です。

13681904_822922621171411_1657037525_o人の手におびえたりする子も一部いますが、それはペットショップから迎えた子も同じこと。「展示」中にスタッフから手荒に扱われていれば人と接することが嫌いになる子もいます。

飼い主さんが力加減を知らず、または強引にいじくりまわしたり追いかけまわしたりしていれば、おとなしい子も攻撃的になることがあります。

怖がりの子も、その子が何を怖がるのか理解して接すれば、飼い主さんとしっかり絆を結ぶことができます。怖がりの子の控えめな愛情表現も、それはそれで可愛いものです。

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